Switch用プロコンの粉対策の決定版?巻き付ける保護フィルム「スティック保護シート」を試す

Nintendo Switch Proコントローラー

 先日、Nintendo Switch用のProコントローラー、通称「プロコン」購入した。本体付属のコントローラー「Joy-Con」も決して使いにくいわけではないのだが、やはりサイズや厚みの問題で若干の持ちにくさがあり、ゲーム機用のコントローラーとしてごく一般的な形状をしたプロコンが前から欲しいと思っていた。自分は所有していないのだが、特にスプラトゥーン2をプレイする時には、必須ともいわれているようだ。

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 だが、このProコントローラーにはいくつか問題点が指摘されており、ひとつは「(コントローラーとしては)かなり高価」というのがあるのだが、それよりよく言われているのが「壊れやすい」という評判だ。特にネットでよく話題に上がっているのがスティック部分の故障で、例えばAmazonのレビューなどでも真っ先に挙げられており、酷いものだと数週間使用した程度で壊れ、その後も何度も修理に出したという体験談も見かけるほど。
 この故障だが、主な原因とされているのはスティックの軸部分に発生する「粉」で、これがコントローラーの内部に入って接触不良を起こす……というのが定説となっている。粉の正体は「スティックの軸と、外側の円形ガイド部分が接触して削れたプラスチック」で、削れるのはスティック部分とも、ガイド部分ともいわれる。ただいずれにしても、削れて発生した粉はスティック部分に付着し、残りはコントローラーの中に入ってしまう。

 ユーザーレベルで実行可能な対策としては、上でリンクを張ったが保証がなくなることを覚悟した上で分解と修理をおこなうか、スティック部分にシリコングリスを塗るという方法が定番となっている。前者は調子が悪くなってからの対策で、後者はその前におこなう手法と言えるだろう。実際、一定の効果はあるようで、改善したという声も聞かれる。

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 今回プロコンを使い始める上で、この辺りのことは当然知っていたので、購入時点からいくつか対策をおこなうことにした。
 まずひとつ目は「延長保証に入る」ことで、購入時の価格は少し高くなってしまうが、本当に何度も壊れるほど耐久力が低いなら、リスク対策としては悪くないだろうと判断して加入することにした。自分が購入したのはノジマのネット通販だったので、5年保証で1080円のプランを選んでいる。新しくプロコンを買うなら、こういった方法も悪くないだろう。

 もうひとつは、上記のシリコングリスのようなスティック部分に物理的におこなう対策なのだが、あえて同じものは使わず、たまたまネット上で見つけた「スティック保護シート(シール)」というものを使ってみることにした。具体的にはAmazonで販売されている以下のもの。

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 前置きが長くなったが、今回はこのシートを実際に購入して使用してみたので、そのレビューを書いてみたい。グリスを塗るよりシールの方が簡単で耐久力も高そうだが、実際のところはどうだろうか。

気になる中身はフィルムっぽいビニールシール。見た目は頼りないが、粘着力は意外と高し

 今回のこの「スティック保護シート」の正式名称はよく分からないのだが、「Vinmax」という会社が販売(輸入?)しているもののようだ。
 見た目は単なる黒くて細長いシールなのだが、表面はビニール製で滑りやすくなっており、裏面は粘着剤で貼り付けられるようになっている。サイズは幅が約3mmで長さは6cmとなっており、1つのシートに(商品説明では22本となっているが)24本入っていて、スティックの軸(棒状)の部分に巻き付けるように貼って使う。幅さえ合えばほかのコントローラーにも使用可能で、実際にPlayStaion 4のDUALSHOCK 4にも使えることを確認している。

 なおわかる世代向けに近いものを挙げると、「カセットテープの中に入っている磁気テープの裏に、粘着剤が付いたもの」といった感じの商品だ。貼り付けやすくするためか、いわゆる「コシ」は少なく、本体はかなり柔らかい。

「スティック保護シート」の付属品
「スティック保護シート」の付属品たち。ごく普通の綿棒と、ドライ式とウェット式のワイプが1つずつ。なお右のコントローラーは、なぜかXbox Oneのものだ

 製品には本体となるシートのほか、付属品として液晶保護フィルムなどについている使い捨てクリーニングワイパーと、綿棒が入っている。すでにスティック部分に粉などがついて汚れている場合は、これで清掃してから貼り付け作業に入るわけだ。とはいえ汚れが取れれば何でもいいので、もちろん手元のウェットティッシュなどを使ってもいいだろう。

「スティック保護シート」の貼り付け場面
「スティック保護シート」の使用場面。手でやることもできるが、綿棒などを使った方が楽に貼り付けられるだろう。なお接着面が汚れない限り、剥がして再度貼り付けることも可能

 シートは長さ的にスティックの軸を2~3周程度はするので、粘着力はなかなか高い。実際にシートに貼り付けてゲームを10時間ほどガッツリ使用してみたが、勝手に剥がれてくることはなかった。また前述のように表面はかなりツルツルしているので、滑りはかなり良く、貼り付け後のプレイにも気になるほどの影響は感じない。
 ただ、もちろん摩擦がゼロになるわけではないので、プレイ後にはシート側に跡が残る。Amazonに書かれている説明によると「一本平均使用寿命2-6か月」らしいが、当然それはゲームのプレイ頻度や時間にも大きく左右されるはず。実際にそこまで持つかは、使い込んでみないとわからないだろう。

 なお一番重要な「粉は出なくなるか?」だが、10時間ほどSwitch版ゼルダの伝説をプレイしてみたが、粉は出なかった。前述のようにシートを貼ったスティック側には操作時に付いたと思われるライン状の跡が残っていたが、これはDUALSHOCK 4でも発生することを確認済み。触ってみても粉が付いてくるわけではないので、接触部が少しへこんで跡が残ったのだろう。
 とはいえ、削れるのがスティック部分ではなくガイド部分なら、シートを貼っていたとしても、摩擦によってすり減ってしまうことはあり得る。この辺りも、もうしばらく使用を続けて様子を見る必要がありそうだ。

 スティックの操作感については、基本的にしっかりと貼り付けられれば、貼り付け前との違いはほとんど感じない。だが、シートが斜めになってシワができたり、一部が「浮いてしまう」ような感じで無理に貼り付けてしまうと、違和感が出たり操作時にテープが変形して、音が鳴ったりしてしまうことがあった。貼り付け直すこと自体は別に難しくないので、きっちりと綺麗に隙間なく貼れるまで、やり直した方がいいだろう。

確実に故障を防げるとは限らないが、少なくとも「粉対策」にはなる

 本品はまだ自分が購入した時点では正式版ではなく、商品はパッケージもなく緩衝材に入っただけの状態で、直接中国から国際郵送で発送される形となっていた。送料は無料だったものの到着まで1週間以上かかり、使用には問題なかったがテープの一部が折れていたりと、商品管理に関しても多少疑問が残るものだったのも確かだ。
 ただ、現在はAmazonが発送する状態に変わったようで、どうやら「正式販売版」になったようである。

 ビニールのシート1枚で約1000円と決して安いわけでもなく、また任天堂はプロコンの故障の原因は粉ではないと主張しているらしいので、故障を確実に防げるとは限らない。単なる初期不良や、ユーザーのコントローラーへの力のかけ具合、あるいは内部パーツの品質の問題で壊れることもあるのだろう。そういった意味で、より安いシリコングリスの方が無難という考え方もある。

 とはいえ、少なくとも粉を発生させる確率を物理的に抑え、グリスのように塗り直す必要がないという点では、確かにメリットが大きい。適切に貼り付ければプレイ時に違和感もないため、しばらくプレイを続けていれば存在を忘れてしまう程度の存在感なのも好印象だ。コストパフォーマンスについては現状では何とも言えないが、プロコンの粉対策に一定のコストがかけられるなら、選択肢としては悪くないと思われる。自分ももう少し使用を続けて、耐久度などを見極めてみたい。