
ここ数か月、このブログで良くアクセスされている記事がある。以前Geforceのドライバインストーラーが「NVIDIAインストーラーは失敗しました」というエラーを吐いて、最新ドライバがインストールできなくなるトラブルを書いたものだ。
この時の原因は、ウイルス対策ソフトとファイアウォールソフトが常駐していたことで、これを両方ともドライバインストール時にオフにすることによって、とりあえず問題の解決を図ることが出来た。どうやら違う原因でこの「NVIDIAインストーラーは失敗しました」が発生することもあるようなのだが、自分と同じ方法で解決した人も結構いるのかもしれない。
当時は暫定的に上記の手段でトラブルを乗り切ったのだが、ビデオカードのドライバは更新が早いこともあって、毎回常駐を切るのが面倒になってしまった。というわけで、ある時点で根本解決を図ることに。具体的には「ファイアウォールソフトの乗り換え」という方法だ。COMODOファイアウォールは日本語化さえすれば結構使いやすいのだが、トラブルの原因になった以上、これを使い続けては問題の解決にならない。
そのままでは使い物にならないWindowsファイアウォールは、別のソフトと組み合わせて使おう
「他のソフトと一番干渉しないファイアウォールは何だろう?」と考えれば、一番可能性が高いのはWindowsファイアウォールだろう。何せ標準で搭載されているのだから、どこもほぼ確実に動作検証しているはずだ。普通に現行のWindowsを使う場合、自動でオンになっているはずなので、外部ファイアウォールを使ってない限りはこれを使っているのが前提となる。
だが、Windowsファイアウォールには大きな問題がある。それは性能はともかく初期設定と使い勝手が非常に悪いことで、そのままでは使い物にならないと言ってもいい。このブログでは、かつてそのことを記事にしたこともある。
詳しくは上の記事で書いたので繰り返さないが、端的には「ソフトごとの設定ダイアログが表示されない」「アウトバウンド通信を一切ブロックしない」というのがその原因だ。ならどうすればいいのか……という話になるが、自分の場合は「Windows 10 Firewall Control」というソフトを使っている。これは「WindowsファイアウォールのUIを拡張し、通常のファイアウォールソフトとして使える」状態にすることができる、有料バージョンありのフリーソフト。セキュリティ機能自体はWindowsファイアウォールそのものを使い、ソフトは基本的に設定UIを提供するだけになっている。
このソフトを使うことで、「基本的にアウトバウンド通信を遮断しつつ、任意のソフトだけ通信を許可する」という運用が可能になり、上述の2大問題は解決する。これでやっと“まとも”に、Windowsファイアウォールを使うことができるわけだ。実際にこの「Windowsファイアウォール + Windows 10 Firewall Control」という構成に変えて以来、ドライバのインストール時に特に不具合は起こっていない。やはりサードパーティにはない「標準の強み」があるのだろう。
とはいえこのソフトにも微妙な問題があって、通信しようとするソフト(の一部)がバージョンアップするだけでも、毎回設定変更しなければいけない。具体例で言うなら「Geforceドライバを更新するたびに、ドライバ内のアップデートツールがファイアウォールに引っかかり、何度もアップデートツールを『通信許可』する」必要があるのだ。
ファイアウォールのログを見てみると、NVIDIAやAdobeやウイルス対策ソフトの名前が大量に並んでいたりする。実際に使ってみる場合は、古いバージョンになったソフトの設定を消すなど、定期的にメンテしてやった方がいいかもしれない。
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