
Bluetoothが標準搭載されていないデスクトップ機でBluetoothを使ったり、受信機がセットになった無線マウス/キーボードを使うときは、USBコネクタにその受信機能をもつUSBドングルタイプのレシーバー(受信機)を接続するのが一般的だ。特に無線マウスは独自規格のタイプの方が、Bluetoothタイプよりも安い場合も多く、使ってる人は多いのではないかと思う。
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このUSBドングル、素直に差し込んでそのまま問題なく使えればいいのだが、場合によっては製品自体に不具合がなくてもトラブルが発生することがある。それは電波が弱く正常にデータが送受信できないときで、マウスなら「カーソルがワープする」や「妙に動きが悪くてたまに一気に動く」、キーボードなら「キー操作を受け付けないタイミングが発生する」といった“症状”が起こりやすい。要するに「不安定になる」とまとめてしまっていいだろう。
困ったことにこの症状は電波状態が原因だけに常に発生するとは限らず、買ったときには正常に使えたが、少しPC周りのレイアウトを変えただけでも起こったりすることがあり、意外と原因の発見が難しかったりする。特に近年は出っ張りを減らすためにUSBドングルの長さを短くしたり、製品自体も省エネのため電波強度を二の次にすることもあるようで、以前に比べてトラブルが起こる頻度が増えているようにも感じる。
こういった問題が発生するのは、多くの場合「デスクトップ機の後ろのUSBコネクタにドングルを差す」といったシチュエーションの時に起こりやすい。マウスやキーボードから距離が離れて、さらに受信機が陰に隠れてしまうPCの後ろは電波のとおりが悪いからだ。
ならば前のコネクタに差せばいい……と言いたいが、フロントUSBコネクタは大概数が少ないし、ドングルは差しっぱなしが当たり前で触る頻度が低く、さらにUSBメモリなどを差すことも多いだろうから前面ポート開けておきたいのが普通だろう。前に差すか後ろに差すか、まさに痛し痒しといった状態になってしまいがちだ。
さて、こんな問題の起こりがちなUSBドングルだが、実は極めて簡単かつ安価に問題を解決する方法がある。普通のUSB延長ケーブルを使えばいい。キーボードやマウス、あるいはBluetoothのドングルはUSB 3.0のような高速通信は必要でないから、安いUSB 2.0のケーブルで十分。具体的には以下のようなものだが、100円ショップで売ってる物でも(長ささえ足りれば)十分だ。
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これを後ろのUSBコネクタに差し、先端にドングルを接続。あとはPC本体の上に引っ張ってくるなりして、マウスなどの方向にドングルを向ければ良い。ドングル自体をデスクの上などに置けばさらに電波状況は良くなると思うが、実際はそこまでしなくても、電波を原因とするトラブルは起きなくなることがほとんど。とにかく「本体の陰にドングルが隠れてしまう」という状態を何とかすればいい。専門外なのでわからないが、ケーブル自体がアンテナの役割を果たす、といった効果もあるのかもしれない。
ともあれこれで「後ろのUSBコネクタを使いつつ、電波状況を改善する」ことが出来る。本当に安価かつ手軽に出来るので、Bluetoothドングルや無線マウスの調子が悪い場合は、ぜひ試してみてほしい。
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