
地域にもよると思うが、今年(2016年)の夏は雨が多かったと感じる人が多いのではないだろうか。台風は何度も上陸したし、「台風一過」の後も雨が続く日もあった。湿度ももちろん高く、梅雨でもないのにジメジメした日も珍しくない。
さて、夏に雨が多いと窓際にトラブルが起こることがある。急に天気が悪くなると、開いている窓から雨が吹き込むことがあるからだ。慌てて閉めても床やカーテンが濡れていることは珍しくなく、場合によってはビショビショになっていることもある。そんな日が続けばどうなるかと言えば、そうカーテンがカビてしまうのだ。
なぜこんな話をしているかと言えば、実際に自宅のカーテンが広範囲にわたってカビてしまったから。最初は黒い汚れかホコリかと思ったのだが、顔を近づけると見事にカビ臭い。白っぽいレースのカーテンが黒い斑点だらけになり、衛生的にも見栄え的にも相当に悪い状態になってしまったのだ。

しょうがないので早速カーテンを洗濯しようと思ったのだが、気になってネットで調べてみると、そのまま洗ってもカビは落ちにくいらしい。確かにカビは汚れではないのだから、当然と言えば当然かもしれない。ネットの一番多い対処法としては、「カビキラーを吹き付けてこすれ」と書いてあることが多いのだが、生地に痛みが出たり、色落ちが発生してしまいそうなのがどうしても気になってしまう。どうしても落ちなければ試すべきだとは思うが、初っぱなからおこなう手段としてはリスクが大きいように思えたのだ。
このカビは、住環境に多く見られる種類です。お風呂などの水まわりによく見られる黒いカビの一種でもあり、また屋内空気中やハウスダストにも多く存在していることが知られています。また、乾燥および日光への耐性も比較的高いことが知られています。いったん生えてしまうと、通常の洗濯などではその色素を完全に除去することはむずかしいため、日ごろからカビが生えないように気をつけることが重要と考えられました。
で、結局どうしたかというと、ある手段によって、カビキラーや漂白剤を使わずカビをきれいに落とすことができた。もちろん、カーテン自体に色落ちなどのダメージは一切ない。上手くいくかどうかの確信はなく、とりあえず試してみた程度の方法だったのだが、想像以上に上手くいったのだ。せっかくなので、今回はその方法を公開したい。
ただ、ネットの記事によると「カビは取れても(カビの)黒ずみは取れない」と書かれているところも多い。自分の環境ではきれいに取れたのだが、もしかしたら時間が経つと取れにくくなって、黒ずみが定着してしまうのかもしれない。気がついた時点で、早めにやった方がいいのだろう。
1.カーテンを外して熱めのお湯につけておく
まず前提として、カビは熱に弱いらしい。前にテレビで見かけたのだが、カビ自体も生き物なので、高熱に一定時間触れ続けるとあっさり死んでしまうとのこと。要するに、熱風やお湯で加熱してしまえばいい、ということらしい。
いくらキレイにしても復活しちゃうカビ。でも、カビを根こそぎ倒す退治法がありました。その方法は、「50℃のお湯をかける」だけ。カビとはいえ生き物。50度以上の熱に触れると、カビのタンパク質が変性し死んでしまうのです。
というわけでカビたカーテンを外し、大きめのおけや浴槽に熱めのお湯を入れ、カーテンを浸しておく。自分の場合は60度のお湯を給湯器から出し、10~15分程度入れておいた。お湯自体は(温めることが目的なので)そんなに必要ではないが、少なすぎるとすぐ冷めてしまう可能性があるので、それなりの量は必要かもしれない。
なお、今回のレースのカーテンの場合は特に問題なかったが、お湯が熱すぎたり、生地が布製の色が濃いカーテンだったりすると、この時点で色落ちが発生したりするかもしれない。少なくとも熱湯に近いようなお湯を使うようなことは、しない方がいいだろう。
2.石鹸(洗剤)で軽く手洗いする
一定時間お湯で温めることができたら、おけからカーテンを取り出して、軽く手洗いする。すでにお湯でカビは死んでいるはずなので、強く擦る必要は全くない。そもそもここで生地が傷むほど洗ってしまえば、本末転倒になってしまう。
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自分の場合は洗濯石鹸を使って、カビの部分を軽く洗った。するとみるみる黒いカビが落ちていくのだ!おけには黒いカビ水が残り、この時点でカーテンのカビを含む汚れはほとんど取れていた。すでにこの時点で、目的はほとんど達成できたわけだ。
3.カーテンを普通に洗濯機で洗う
残ったカビの除去と、通常の汚れを落とすため、カーテンを洗濯ネットに入れて洗濯機で洗う。もちろんまず第一に、カーテンがタグで指定している洗濯方法に注意するのをお忘れなく。自分の場合は洗濯機で普通に洗った後、干して終了。元通りの白いレースのカーテンが戻ってきたのだ。
生地自体が熱に弱くないなら、カビキラーよりお湯を使った方が楽
今回の方法がカビキラーを使うより優れている点は、「お湯につけておくだけ」という手軽さにある。換気も手袋も必要ないし、どうせ手洗いするときは水やお湯を使うので、そのまま使い回せば一石二鳥なのだ。もちろん、カビキラーによって生地が傷む事態も避けられる。
とはいえ、逆に生地が熱に弱い素材だと、前述のように色落ちが発生したり、縮んだりする可能性がある。普通のレースのカーテンならそんなに問題は起きないとは思うが、念のため洗濯用のタグをチェックしてから実行するのをオススメしたい。
また、カビが生えていた期間によっては、前述のように黒ずみが取れない可能性もある。そういうときはカビキラーと漂白剤を駆使したり、場合よっては諦めなければいけないかもしれない。
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