
最近購入した、PC系の小物パーツを簡単にレビューしたい。記事執筆時点ですべて使用しており、ハズレと感じた商品はなかった。安価な製品が多いのでおおざっぱな紹介と使用感にとどめるが、購入の参考になれば幸いだ。
CoolerMaster 「Mega Flow 200」
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200mm(20cm)サイズという、かなり大きいサイズのクーラーマスター製冷却ファン。使用しているケースが200mmファンを搭載可能だったので、冷却能力の強化と静音化を狙って購入。LED付きの光るクリアタイプもあるが、「光り物」はあまり好きではないので、普通のブラックタイプを選んだ。価格はAmazonで2000円強。
特徴としてはまず200ミリ角という大きさが嫌でも目につくが、厚さも30mmと一般的なファンの25mmよりも一回り大きく、その存在感はかなりのもの。反面回転数は700rpmと控えめで、「大きくて厚いファンをゆっくり回し、静音性を保ちつつ風量を稼ぐ」というコンセプトのファンであることがわかる。ケーブルのコネクタは3ピンで、回転数は検知できるがPWMタイプではないので、M/Bからの回転数制御はできない。
交換前は1200rpm以上で回る140mmファンをケースに設置していたのだが、確かにそれよりは静かで、風量も同程度は維持できているようだ。前述のようにファンコンやPWM機能は内蔵されていないが、回転数が十分に低く音も大きくないので、特に問題はないだろう。ケース用ファンとして、事前に期待した(スペック)通りの性能を発揮してくれている。
弱点としては、当たり前だが設置できる環境(PCケース)をかなり選ぶこと。近年はPCケースに搭載可能なファンのサイズは大型化しつつあるが、それでも200mmファンを設置できる環境はかなり限られるはずだ。また、前述のように厚みも普通のファンより若干あるため、そういう点でもケース内の状態(クリアランス)に注意したい。ただ、それさえクリアできれば、製品として不満を感じることは、ほぼなさそうだ。
ちなみに、このMega Flow 200が悪いわけではないのだが、200mmのファンはあまり一般的ではないため、ファンガードの入手性がかなり悪い。必要ない人(環境)ならいいが、自分は必要だったので、Amazonで以下のファンガードを同時に入手して使っている。
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正直なところ若干高い印象が強いが、そもそも選択肢がほぼない状態なので、しょうがないのかもしれない。
エレコム PC切替器 「KM-A22BBK」
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いわゆる「PC切替機」で、ほかには「CPU切替機」や「KVMスイッチ」とも呼ばれる、複数のPCで1台のキーボードやマウスを使い回すための製品。エレコム製で、これも価格は2000円強だった。
PC切替機にもピンからキリまで色々なタイプがあるが、この「KM-A22BBK」は2つのUSBコネクタの切り替えのみに対応した、非常にシンプルな製品。映像切り替えのためのD-SubやHDMI入力などはなく、かつてはキーボードなどの接続によく使われたP/S2コネクタすらない潔い仕様だ。ただまあ、それゆえに値段は押さえられているので、特に不満を感じることはない。映像などを切り替えたいなら、別のより多機能なモデルを選ぶべきだろう。
値段は安いが機能的には何ら問題はなく、キーボードとマウスを必要に応じてサクッと切り替えられる。切り替えは、各PCに繋ぐUSBケーブルとは別に伸びた手元スイッチを物理的に押しておこなうタイプで、PCへのドライバインストール等は一切必要とされない。切り替えの挙動のもシンプルに「USBデバイスの切断と接続」という形で瞬時におこなわれ、PC側の認識さえ終了すれば、タイムラグはほぼない。昔のPC切替機であった「切断(切り替え)をおこなっても、デバイスが接続されたままとして扱われる」という機能はないようだが、PS/2や映像端子がないのでそもそも必要ないのだと思われる。
手元スイッチにはステータス表示LEDがついており、その光が緑かオレンジかでどっちのPCに繋がっている状態か一目でわかる。また、USBと切り替えスイッチに伸びるケーブルの長さも十分に用意されているので、足りなくて困ることはまずないだろう。全体的に使い勝手はかなり良好だ。
少々気になったポイントとしては、この切替機自体がUSBから供給される電力で動作しているせいか、「片方のPCの電源を落とすと、勝手にもう片方に切り替わる」という現象が起こること。もう少し正確に書くと「片方のUSBケーブルからの給電が止まると、自動でもう片方(の給電がある方)に切り替わる」という仕様になってるようだ。そして切り替わるかどうかは、「電源が切れた状態でも、PCのUSBコネクタから十分な電力が得られるか」で決まる様子。つまり、実際の挙動はPCやM/Bの仕様によるようで、使用者のPCによっては、問題が起きないことも十分考えられる。実際に自分の環境でも、普通にPCが起動しているときや、スタンバイ状態では勝手な切り替えは起こらない。
話を戻して“シンプルなPC切替機”として見ると、機能とコストパフォーマンスは十分だと感じる。特に「USB接続のキーボードとマウスだけ切り替えられればいい」という人には、文句なくすすめられるのではないかと思う。
アイネックス ファンコントローラー 「FC-01W-BK」
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至って普通のファンが1台だけ接続できるファンコントローラー。回転つまみで電圧を制御して速度を調節するタイプの製品なので、使用するファンを選ばない。M/Bに接続できるケーブルも付いているので、回転数をUEFIやPCで確認することも可能となっている。
ファンコントロール機能自体には特筆すべきところはないが、本体自体の特徴として、3.5インチベイとリアPCI-Eスロットの両方に取り付けが可能となっている点が挙げられる。付属の黒いPCI-E用のブラケットを使えば、簡単にケースの裏側に固定できる。近年は前面3.5インチベイどころか、前面5インチベイすらPCケースからなくなりつつあるため、役立つ機会は多いのではないか。実際自分の環境でも、これを使用しているPCケースにはオーブン(光学)ドライブベイが存在しないため、付属ブラケットを使ってケースに固定している。
問題点としては、ブラケットを使ってケースの裏に固定すると、やはりつまみが操作しにくくなってしまうことだろうか。ケースの設置環境にもよるだろうが、場合によってはブラインド状態で手を伸ばしたりと、かなり面倒なことになる(というか、なった)。とはいえ、オープンベイがない場合はしょうがないので、そのあたりは妥協するしかないだろう。あえて言えば、(普通は)つまみを操作する頻度がそう多くないことが救いだろうか。
購入価格はAmazonで1000円弱。シングルチャンネルタイプのファンコンなので複数のファンを調節したいときには向かないが、1つのファンが調節できればよく、かつリアスロット用ブラケットに魅力を感じるなら、購入を検討しても悪くないはずだ。
HORIC HDMI-DVIケーブル 「DVI20-312BK」
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片方がDVI、もう片方がHDMIになっているケーブル。PCのHDMI出力をDVIに変換したくて購入。この手の目的には変換コネクタもよく使われるが、2mで600円強と下手なHDMIケーブルより価格が安く、変換コネクタの場合は別にHDMIケーブルなどを用意しなければいけないので、こちらを購入した。
とにかく売りは安さだが、まったく問題なく使用できるし、いちおう両端のコネクタがメッキされている。また、ケーブルが柔らかく、狭い場所などでもケーブルの取り回しに困らないのが嬉しい。梱包はビニール袋に入っているだけと極めて簡素だが、この価格の製品に文句を言うのはお門違いだろう。
市場には強力なノイズシールドなどをうたった製品も多いが、単に実用性だけ求めるなら、これぐらいの商品で十分だと感じた。とにかく「普通に使える」ので、使用目的にさえ合っているなら、安心して購入できるだろう。
エレコム CAT6 LANケーブル 「LD-GP」「LD-GPY」
![]() | ELECOM LANケーブル CAT6 Gigabit プロテクタ付き 2m クリアホワイト 【PlayStation 4 対応】 LD-GP/CW2 |
![]() | ELECOM LANケーブル CAT6準拠 Gigabit やわらか 2m グリーン 【PlayStation 4 対応】 LD-GPY/G2 |
「LD-GP」と「LD-GPY」はエレコムのLANケーブル。カテゴリー6対応品で、一般的に家庭で使われる1Gbイーサネット(有線LAN)で使用するのに最適な製品だ。価格は両方とも2mで300円前後と、極めて安い。2本必要だったので、それぞれ1本ずつ購入した。
これらは両方とも一般的なLANケーブルで、これ単体では語ることは特にないのだが、2種類買ったことに意味がある。というのも、両方ともケーブルが柔らかくて取り回しが良いことがアピールされていて、その違いが気になったのだ。強いて挙げれば後者の「LD-GPY」は商品名にも「やわらか」と入っており、強く柔軟性をアピールしていることがわかるが、それ以外の(機能的な)差は公式サイトでもほとんど見受けられない。結論から書くと、後者の柔らかさをよりアピールしている「LD-GPY」シリーズの方がケーブルが細く、より柔らかかった。本当に「ぐにゃぐにゃ」と曲がる印象で、こんなに“コシ”がなくて大丈夫か?とちょっと心配してしまうほど。例えばケーブルを巻いて保管しておいても、癖が全然付かないような感じだ。
前者の「LD-GP」シリーズも十分に柔らかいが、「LD-GPY」に比べるとケーブルが太めで、柔らかさもそれなりに劣る印象だ。とはいえ、普通のLANケーブルに比べれば柔らかく取り回しには一切問題を感じないし、むしろある程度の太さとコシがあって、耐久性はこちらの方が上のように感じる。安心感という点で、個人的にはこちらの方が好みだ。価格的には両方とも変わらないので、目的や好みによって使い分けるといいだろう。
LANケーブルとしての実用性は両者に差はなく、1Gbイーサネットで構成されたLAN環境で、ピーク時には900Mbpsを超える速度で安定してデータを送受信できている。爪折れ防止用のカバーも付いており、クオリティ的には一切の問題を感じない。新たに有線デバイスを追加するときのほか、古いケーブルのリプレースにも役立つだろう。色も各種選べるので、わかりやすいように接続するハードによって使う色を変えておくと、後で混乱しなくなるので便利。
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