ただ残念なことに、私が使っているメインブラウザのFirefoxを置き換えるというところまではいきませんでした。単純にFirefoxを使い慣れているというのもあるのですが、Firefoxでいつもおこなっている操作がOperaではできなかったのです。これができないがゆえに、操作性の違いでイライラしてOperaの起動回数は相当減ってしまいました。
熱狂的なファンが多いといわれるOperaですから、多分カスタマイズすればできるのでしょうが……。
Operaってどうよ?
Operaが第三のブラウザと呼ばれ始めてから、相当な時間が過ぎました。下記の記事は2002年のものですから、すでに6年は経っています。ブラウザを検証する ~テキストブラウザからOperaまで~
かつては「有料」や「広告入り」ということでまったく使う気にはならなかったのですが、無料化されて久しい現在ではIEやFirefoxと同じスタートラインに立ち、第三のブラウザとしての立場をより確固なものにしたような印象があります。NintendoDSやWiiにもOperaが提供され使われていますし、知名度という点でもFirefoxに負けないところまで来ているのかもしれません。(ところでOperaが第三のブラウザなら、Safariは第四のブラウザなんでしょうか?)
私がダウンロードして使っているのは現時点(2008年1月中旬)での安定最新版であるOpera 9.25です。ベータ版だと9.50が出ているようですが、いきなりベータ版はハードルが高いだろうということで安定版を選びました。
こういった書き方をするのが適切かはわからないのですが、Operaを使った率直な印象は「IEとFirefoxを足して2で割った感じ」というようなものでした。WebページのレンダリングはIEでの表示に似ている感じを受けましたし、タブをメインとするインターフェース回りはIEよりFirefoxに近いだろうということです。もちろんインターフェースそのものはOperaとFirefoxで相当違うのですが。
確かに速いOpera
Operaの長所は軽くて速いことだと良くいわれています。実際に動きはキビキビしていると思いますし、体感的に速く感じる仕掛けが施されているようです。私はデフォルトで「描画のタイミング」が「1秒」になっていることが原因だと思っていました。リンク先をクリックしてから表示するまで1秒間先読みする。それによって「描画されながら待つ」より「一拍置いてから(読み込めた分だけ)一気に表示する」方が、人間によってよりストレスが溜まりにくいのではないか。(逆にいえば速いという爽快感が得られやすい。)そしてOperaはそれをデフォルトでONにすることによって、あたかも速いように感じる状態を提供しているのではないかと考えたのです。
実際に人間が行動を起こしたものに対して、何らかの反応を黙って待っていられるのは3秒ほどだと何かで読んだ記憶があります。多分、1秒ほどなら十分に許容範囲内でしょう。
しかし、その設定を「すぐに描画する」にしてもそんなに変わったという印象は受けません。これが「事前に1秒待つのも待たないのも体感ではほとんど差がない」のか「Webページを開くのには元々1秒以上かかるから意味がない」なのかはよくわからないのですが、OperaがIEやFirefoxより動作が機敏に感じるのは確かのようです。Firefoxで悪名高きタブを大量に開くとメモリをドカ食いするような挙動もOperaにはないようですし、エンジン自体がスマートに作られているのであろうと思います。
ついでにOperaで有名なものといえばマウスジェスチャもそうですが、こちらはまったく使いませんでした。元々多ボタンマウスに大概のブラウザの動作は割り当てているため、使う必要性が何もなかったからです。最初のオプション設定でOFFにしました。
非効率的でも普段どおりの動作がしたい
そろそろ本題の二つの理由に入りましょう。私がとにかく一番気になったのは、マウスのセンターボタン(スクロールボタン)からブックマークを新しいタブで開けないことでした。
タブブラウザをお使いの方は同じだと思いますが、当然ブラウジング中はいくつもタブを開くことになると思います。私の場合、ブックマーク先へ飛ぶときは大概は新しいタブを開きますし、タブ自体が必要なときも空のタブではなくツールバーに直接貼ってあるブックマークを開くぐらいです。
Ctrl+Tで新規のタブが開くことは知っていますが、元々右手だけの片手マウス操作でブラウジングしてますからキーボードも普段は触らないのです。まさか普段何気なくやっている「ブックマークをセンターボタンで新タブに開く」ができないだけで、こんなにもどかしい思いをするとは考えてもみませんでした。
もう一つは「テキストを範囲選択して検索ボックスにドラッグ&ドロップできない」です。私は文中にわからない単語や言葉、気になる文章を見つけるとすぐに上記の動作でブラウザのGoogle検索ボックスに放り込んでいます。これをやろうとしてもOperaは受け付けてくれません。(文字をドラッグできない。)
いや、同じ挙動自体なら右クリック→「データベースの検索」からできるのは知っています。それでも普段やっているのが選択→ドラッグ&ドロップですから、こっちの方が直感的で馴れているのです。これをわざわざ矯正する気にもなりませんでした。
他にもUIカスタマイズのやり方がよくわからないというのもあったのですが、これは多分調べればすぐにわかることだったでしょう。(単にFirefoxのやり方をそのまま持ってきても上手くいかなかった、というだけ。)
第三のブラウザゆえに……
上記の問題は本気で探せば、多分解決方法はあっさり見つかったと思います。しかし、元々Firefox自体に大した不満は持っていませんし、Operaを使い始めたのも「ちょっとやってみるか」程度でしたから、解決する手段を探すよりもFirefoxを使った方が楽だという面倒くさがりな私らしい結末になったのでしょう。ただそれでもOpera自体はたまに起動して、自分のBlogや巡回先を違ったブラウザで見てみるという手段には使っています。(後はBlogの動作確認ですね。)追記部分の最初の文章ではないですが、私の使用環境でもFirefox、IEに続く「第三のブラウザ」になったというオチでこのエントリは終わろうと思います。
この記事へのコメント
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こんにちは。私がOpera使いになれなかった、を読ませていただきました。勉強になりました。また読ませていただきたいと思います。ブラウザをいろいろと探していますがなかなか気に入ったブラウザが見つかりません。諦めないであれこれ探しています。いいのないですか。
こんにちは。
>速いブラウザ
主要なブラウザIE、Firefox、Operaの中から選ぶなら、多分Operaが一番軽くて早いと思います。IEもWindowsとの親和性という点では有利ですが、比較的軽い6はそろそろ乗り換えるべきだと思いますし、7は軽いかどうかはちょっとわからないので。(古いマシンで動かしたことがない。)
Firefoxは多機能でカスタマイズも自由自在ですが、軽さという点では引けを取りますね。特にメモリを多く使うことで有名です。(私自身はFirefoxを使っていますが。)
実際にOperaも使ってますが、レンダリング能力も高いですし、メモリもFirefoxよりも使いません。CPUがかなり遅くても結構何とかなるようです。
まあこの辺りはPC環境と使う人の感覚にもよるところが大きいので、試してみて気に入ったのを使ってくださいという結論になりますね。ブラウザの「何が重要か」というのは、その人の考え方によって結構変わってしまうので。