
このブログでは定期的に話題にしている「各Windowsのサポート期限」のまとめ。今回は最新のWindows 8.1から現行で一番古いXPまでをメインとして、さらにWindows Home Serverシリーズを含めて一覧にしている。OSの乗り換え・更新の参考にしていただきたい。
Windows 10が発売されたことに伴い、新しい記事を作成しました。最新のサポート期間情報は以下の記事を参照してください。
2013年10月18日よりWindows 8.1の提供が開始されたのに伴い、8.1のサポート期間の記述を追加し、一部の内容を加筆・修正しました。
なお、これは記事のたびに繰り返しているが、以下のサポート期間は2013年10月20日現在のものであり、マイクロソフトの都合などによって急に変更されることがありうる。100%間違いない最新の情報をチェックしたい場合は、以下のマイクロソフト公式ページを参照してもらうのが確実だ。
Windows 8.1シリーズのサポート期間
Windows 8.1のサポート期間はWindows 8と同じになっている。これはあくまで8.1が8のアップデートという位置づけで、実質的にサービスパックと変わらないような製品だからだと思われる。
というわけで、具体的なサポート期間は次のWindows 8のものをチェックしていただきたい。
Windows 8シリーズのサポート期間
サポート期限 | エディション名 | メインストリームサポート 終了日 | 延長サポート 終了日 |
---|---|---|---|
2023年1月10日 | Windows 8(8.1) Enterprise Windows 8(8.1) Pro Windows 8(8.1) | 2018年1月9日 | 2023年1月10日 |
Windows 7とVistaに延長サポートが適用されたことによりどうなるかと思われていたWindows 8のサポート体制だが、7やVistaと同じく「メインストリームサポート+延長サポート」の合計10年という形に落ち着いた。これにより少なくともサポート期間という点は気にせずアップグレードが可能になっている。
Windows 7シリーズのサポート期間
サポート期限 | エディション名 | メインストリームサポート 終了日 | 延長サポート 終了日 |
---|---|---|---|
2020年1月14日 | Windows 7 Enterprise Windows 7 Professional Windows 7 Ultimate Windows 7 Home Premium Windows 7 Home Basic Windows 7 Starter | 2015年1月13日 | 2020年1月14日 |
Windows 7(とVista)はかつてエディションによってサポート期限が異なっていたが、2012年2月にすべてのエディションが長い方に統一された。これにより、Windows 7はどのエディションでも2020年まで使えるOSとなっている。(詳しい顛末は以下のページを参照のこと。)
Windows Vistaシリーズのサポート期間
サポート期限 | エディション名 | メインストリームサポート 終了日 | 延長サポート 終了日 |
---|---|---|---|
2017年4月11日 | Windows Vista Enterprise Windows Vista Ultimate Windows Vista Home Premium Windows Vista Home Basic Windows Vista Starter | 2012年4月10日 (記事執筆時点で終了済み) | 2017年4月11日 |
前述のようにWindows Vistaも7と共にサポート期間が延長された。これは一般的に歓迎されるニュースとなったが、発表がサポート切れ直前でしかも唐突だったり、Ultimateは何度もサポート期間が変更されたりと色々と物議を醸したことで有名。
Windows XPシリーズのサポート期間
サポート期限 | エディション名 | メインストリームサポート 終了日 | 延長サポート 終了日 |
---|---|---|---|
2014年4月8日 | Windows XP Professional Windows XP Professional x64 Edition Windows XP Home Edition Windows XP Media Center Edition | 2009年4月14日 (記事執筆時点で終了済み) | 2014年4月8日 |
未だ現役バリバリのWindows XPだが、これも2007年にHome Editionのサポート期間延長が決定されたため。結局のところXPから8まで、近年のWindowsは10年かそれ以上サポートが普通になっている。
Windows Home Serverシリーズのサポート期間
サポート期限 | エディション名 | メインストリームサポート 終了日 | 延長サポート 終了日 |
---|---|---|---|
2013年1月8日 | Windows Home Server | 2013年1月8日 | 対象外 |
2016年4月12日 | Windows Home Server 2011 | 2016年4月12日 | 対象外 |
見ての通り、Home Server系のWindowsは延長サポートの適用対象ではない。Windows 7やVista、XPのサポートがことごとく延長されてきた中で、正直なところ冷遇されていると言っていいかもしれない。結果としてサポート期間のみを考慮するなら、優先的に選ぶ理由はないと言える。
サポート期間順一覧
2023年1月10日までサポート
- Windows 8.1のすべてのエディション
- Windows 8のすべてのエディション
2020年1月14日までサポート
- Windows 7のすべてのエディション
2017年4月11日までサポート
- Windows Vistaのすべてのエディション
2016年4月12日までサポート
- Windows Home Server 2011
2014年4月8日までサポート
- Windows XPのすべてのエディション
2013年1月8日までサポート
- Windows Home Server
「サポートライフサイクル」について
現行のWindowsのサポート期間は大きく「メインストリームサポート」と「延長サポート」に分かれている。
マイクロソフト公式サイトから引用したサポートライフサイクルの表。各フェーズでどのサポートがおこなわれるのかわかる。
メインストリームサポートフェーズとは
メインストリームサポートはいわゆる「普通に」サポートされる期間を指している。上でリンクしたマイクロソフト公式ページの記述は正直かなりわかりづらいが、具体的には以下のようなものが無償で提供されると考えればよい。
- バグ等への修正プログラム、OSの仕様変更、(付属)アプリケーションのアップデートなど
- セキュリティ関係の修正プログラム
- 電話やメールなどによる直接サポート
メインストリームサポートの間なら新しいデバイスへの対応や不具合の修正も見込めるため、まったく問題なくOSを使用できる期間と言える。
延長サポートフェーズとは
延長サポートは上記のメインストリームサポートとは違い、基本的にセキュリティ関係の更新のみが提供される期間となる。電話などによる直接サポートも受けることはできるが、有償のみ。ただ現行のWindowsならば延長サポートに入る前に5年以上の時間がすでに経っているはずなので、OS自体の不具合・バグ等はおおかた修正されていると見ればよい。
つまり多くの場合において最先端のパーツやソフトを使い倒したいと思わない限り(※1)、特に問題なくOSを使用し続けられる期間と言える。
(※1) さすがに発売から何年も経つとOS自体の設計の古さから、最新のパーツやソフトの対応が不完全になる場合が多い。2012年後半現在では特にWindows XPがその立場にある。具体的には大容量メモリやSSDなどの性能が生かし切れなかったり、一部PCゲームが非対応になっている。
Windowsのサポート期間が切れるとどうなるのか
Windowsがサポート期限を迎えてしまうと、セキュリティ更新パッチが提供されなくなる。結果として否が応でもセキュリティホールが開きっぱなしになり、そのOSは絶好の攻撃対象になってしまう。もはやPCをネットに繋ぐのは完全に当たり前の世界で、これはあまりに無防備だと言わざるをえない。
またOSにウイルス対策ソフトなどを入れるのは当然だが、これらのサードパーティー製ソフトもマイクロソフトのサポートが終了した時点で対応を終了する可能性が高い。これはサポート終了と共にWindowsの製品寿命が終わったと見なされるのと同時に、セキュリティソフトとOSのセキュリティは車の両輪のようなものだからだろう。
例えばいくらウイルス対策ソフトを最新にしていても、OSの脆弱性を突いて自由に実行できる環境になっているなら適切に動いてくれる保証はない。セキュリティ対策ソフトでOSの脆弱性までを修正できるわけではないからだ。これでは完全に片手落ちで、セキュリティソフトの性能を十分に生かすことはできない。
つまり端的には、サポートが切れるとセキュリティリスクが極端に高まってしまう。完全なオフライン・スタンドアロン環境で使う予定でもなければ、サポート切れのOSは使わない方がよい。サポート期限がある程度まで迫ってきた時点で、乗り換えを計画するのをおすすめしたい。
なお、具体的なOSの価格としては上のリンク先にAmazon.co.jpで取扱中のものを一覧できるページを作ったので、よければ参考に。(価格は一定時間で最新のものに更新。)
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