あなたのブログが検索結果に出ない(検索されない)4つの理由

NGワード「Googleにヒットしません!」を読んで。

ブログサービスのサポートブログなんかで、ときどき見かけるのが、こんなカキコミ。

「記事を書いてから3日も経つのにGoogle検索にヒットしないぞ! 検索にかからないブログなんて意味ないじゃないか!」
などと、ブログサービスサイドに文句を言っている人。

NGワード「Googleにヒットしません!」 - ekken

確かにそういう人は結構見かけますし、場合によってはブログサービスのQ&Aにも書かれるぐらいメジャーな疑問のようです。もちろん言いたいことは理解できるのですが、例外的なシステムトラブルを除き、ブログサービスに文句を付けて解決する問題ではありません。大概はブログそのものに何か問題あるか、その運営者(ブロガー)の勘違いが原因になっているからです。

今回は初心者ブロガーを対象にして、「ブログが検索エンジンにヒットしない理由」の話をしてみたいと思います。検索エンジンの基本的な仕組みを押さえておけば、わざわざブログサービスの掲示板などに書き込んで時間を無駄にする必要もありません。苦情を言っても問題は解決しませんからね。

どんなときにブログは検索結果に出てこないのか?

自分のブログが検索結果に出てこない場合、主に考えられる理由は以下のものです。

  1. 時間的な問題
  2. 検索順位の問題
  3. スパム認定の問題
  4. ブログテンプレートの問題

それでは個別に見ていきましょう。

1. ブログがすぐに検索エンジンに登録されるわけではない

見出しのとおりの意味なのですが、作ったばかりのブログやサイトが即座に検索対象になることはありません。理由は検索エンジンのデータベースに登録されていないからです。通常のウェブ検索で検索対象になるためには、検索エンジンが以下の手順を踏むまで待つ必要があります。

  1. 各社の検索エンジンのクローラが検索対象のブログ(Webサイト)を訪れる
  2. 検索対象になるサイトをインデックスする(データベースに登録する)
  3. 検索結果に反映させる

まず注意しなければならないのは、どこからもリンクされていないブログは検索エンジンのクローラが訪れようが無いということです。通常、検索エンジンのクローラはリンクをたどって様々なページを探していきますが、できたてのブログは普通どこからもリンクされていません。(記事が生成されると自動的に何らかのリンクが作られる場合もあります。)これではなかなか検索エンジンがブログを見つけることができず、検索結果に反映されるまで相当なタイムラグが発生してしまいます。

この問題を解決するには、こちらから検索エンジンにブログの存在を知らせる必要があります。代表的な各検索エンジンの登録申請ページにリンクを張っておきます。

※1 : 現在のYahoo!検索はGoogle検索エンジンを使うようになったので、Yahoo!からの登録はできなくなりました。上のGoogleの「URLのクロール」を使用してください。

利用するブログサービスや検索エンジンにもよるでしょうが、2008年現在では1~2週間ぐらいで上記の一連の手順が終わり、検索結果に出てくるようになるようです。記事の最初の引用部分にも書かれていますが、たった3日ではさすがに出てはこないでしょうね。最低でも2週間ぐらいは記事などを書きつつ、気長に待った方がいいでしょう。

ただ、新しいブログやWebサイトは検索エンジンが低い評価しかしていないため、クローラが来る頻度も少なく、普通は検索結果の下の方にしか出てきません。検索結果に出てくるようになったからといって、訪問客が一気に増えるということはないでしょう。Googleからの評価を上げるためには、ある程度記事を書き続けて内容を充実させる必要があります。

ちなみに検索にはウェブ検索とブログ検索があり、両者は特徴がまったく異なります。簡単に分けてしまえば、「速度のブログ検索」と「品質のウェブ検索」という感じでしょうか。この記事で触れているのは、すべて「ウェブ検索」の話です。詳しい違いを知りたい方は、以下の記事の最初の方を読んでみてください。

2. 検索結果には順位があるので「登録されれば検索される」わけではない

例えばパソコンについてのブログを立ち上げ、Googleで「パソコン」と検索したとします。果たしてこのブログは検索結果に出てくるでしょうか?

断言してもいいですが、まず間違いなく出てきません。検索結果はそのページが「検索内容とどれだけ一致しているか」と「そのページがどれだけ評価されているか」でソート(順序づけ)されています。検索エンジンが重要だと思ったページは上位に検索され、そうでないページほど下に表示されます。

例えば上記の「パソコン」でGoogle検索した場合、右側にこんな感じで検索結果の数が表示されます。

Googleでの「パソコン」検索結果

「パソコン」は非常にメジャーな単語であり、専門用語で「ビッグワード」と呼ばれネットの上のページ数、検索数ともに膨大な量になります。当然真っ先に表示されるのは有名サイト・大手企業のサイトでしょう。それにこのような直接的にビジネスに繋がるような単語は、企業も個人もしのぎを削って上位に検索される努力をしています。個人のブログ、ましてや作りたてのページが簡単に見つかる範囲で表示されるわけがありません。

また、表示される検索結果も1000件までと決まっています。例えば先ほどの「パソコン」で見つかった検索結果は2億ページ以上ですが、実際にリンク先に飛べるのは1000件までです。これぐらい一般的な単語になると、1000件以内に入ることも難しいかもしれません。

自分のブログが検索エンジンにインデックス(登録)されているか確かめるには、ブログの名前かURLで検索してみるのが一番でしょう。先ほどの「パソコン」のような非常に一般的な単語のみ、という状態でもなければ表示されるはずです。逆にいえば、あまりにも一般的すぎる単語をブログの名前にすると、自分のブログの名前ですら検索できなくなる可能性があるということです。ブログ名を考えるときは、ある程度の「ユニークさ」を考慮した方がいいのではないでしょうか。

3. スパム認定されたサイトは検索結果に出てこない

「検索エンジンスパム」という言葉があります。これは検索結果に上位表示されるために、検索エンジンが定めているガイドラインに反した細工をサイトにおこなったり、怪しい企業や個人が運営するサービスを利用したりすることです。

不当な方法を用いて検索エンジンの上位に表示させようとする行為。またはそれを行なったWebサイトのこと。検索結果の整合性を乱すことになり、検索エンジンの利用者は本来探している情報へたどり着くことが困難になってしまう。

SEOスパムとは 【検索エンジンスパム】 - 意味・解説 : IT用語辞典

具体的に何がガイドラインに反するかは、検索エンジン公式ヘルプの以下のページを確認するのが確実です。

普通にサイトを運営しているだけで検索エンジンにスパム認定されることはほとんどありませんが、もしやってしまうとしたら、過剰な「相互リンク」や「簡単アクセスアップ!」などの売り文句で人を集める怪しいサービスを知らずに利用してしまった、などが挙げられるかもしれません。Googleは「不自然なリンク」を特に嫌っていて、場合によっては明確なペナルティを受けることがあります。

公式ヘルプにも以下のように書いてあります。

  • 過剰なリンク交換、または相互リンクのみを目的としてパートナー ページを作成すること。
  • 自動化されたプログラムやサービスを使用して自分のサイトへのリンクを作成すること。

リンク プログラム - ウェブマスター ツール ヘルプ

それではどうやってリンクを増やせばいいかといえば、Googleは以下のように書いています。端的には「ズルをするな」ということになるのでしょうね。

他のサイトから自分のサイトへの高品質で関連性の高いリンクを作成してもらう最善の方法は、インターネット コミュニティで自然に人気を獲得する、関連性の高い独自のコンテンツを作成することです。良質なコンテンツを作成すると、それが利益につながります。リンクは編集者による人気投票のようなもので、役立つコンテンツの数が多いほど、誰かがそのコンテンツが自分のサイトのユーザーにとって役立つことに気付き、リンクを作成してもらえる可能性が高くなります。

リンク プログラム - ウェブマスター ツール ヘルプ

なお、これは非常に古典的なスパム手法ですが、「ページに関係ない単語を無理に詰め込む」というのもあります。例えば色んな言葉で検索されたいからと、ブログにはろくに関係もないのに、ページの端っこにキーワードや名前をいくつも大量に書いていくというような方法です。大昔のようなスパム認識技術が未熟だった頃ならともかく、今では即座に見破られてペナルティを受けてもおかしくありません。

何かで検索されたいならそれについての記事を充実させるべきで、変な小細工は逆効果にしかならないでしょう。結果として検索結果から除外されてしまっては本末転倒です。

4. 意図せず「検索させない」タグが入ってませんか?

検索エンジンのクローラは自動で様々なページを移動しつつ、ページをデータベースに登録していきますが、世の中には「検索結果に表示されては困る」というページもあります。そういったときのため、HTMLのタグで「このページは登録しないでね」と検索エンジンに教えることができるものがあります。具体的には以下のようなものです。

<meta name="robots" content="noindex, nofollow" />

簡単に説明すると、赤文字の「robots」がクローラ向けの内容であることを示していて、同じく赤の「noindex」が「インデックス(登録)するな」と指示しています。このタグを入れておけば、ほとんどの検索エンジンからは表示されなくなり、一定期間でインデックスからも削除されるはずです。

とここまではいいのですが、たまにこのタグをテストために挿入したまま忘れていたり、ブログテンプレートに最初から入っている場合があるのです。特にFC2ブログのような利用者が自由にテンプレートを登録できるサービスでは、チェック漏れで起こってしまってもおかしくありません。どうしても検索されないなら、念のため<head>から</head>の間を探してみましょう。もしかしたら、上のようなタグが入っているかもしれません。

まとめ

  • ブログやサイトを立ち上げてもすぐには検索結果に出てこない。
    • 自分から検索エンジンに登録しよう。
    • 特に新しいブログは出てくるまで時間が必要なことが多いため、しばらく待つ。
  • 「スパム扱い」を避けるため、怪しいサービスを利用したり、ブログに変な小細工をしないようにする。
  • 「検索させない」タグが入っていないか、念のため確認する。

以上を気をつけていれば、いずれ検索エンジンに出てくるようになるでしょう。別段変なことをしていなければ、勝手にインデックスされていくのが普通だからです。

ただし、「検索されない」というのが「検索エンジンには出てくるが、訪問者が(検索エンジン経由で)こない」という意味なら、話はまた別です。訪問者を増やすためには、魅力的なコンテンツ(内容)を用意して、検索エンジン自体にある程度高く評価してもらわないといけないからです。例えインデックスされていても、「表示されるのが下から数えた方が早い」という状態では、人が来る確率は低いからです。

「魅力的なコンテンツ」というのにピンッと来ないなら、ある程度の量の記事を書いてを最低限のボリュームを確保しましょう。5個や10個の記事で人がどんどん来るようになるのは、恐らくかなり難しいと思われます。何が他の人に受けるかは時の運というのもありますが、記事自体がなければ運を発揮する機会すら与えられません。よければ下の記事が少しは参考になるかもしれません。

「継続は力なり」といいますが、個人ブログもそれを実感する機会が多いです。このブログを再開して数か月経ちますが、少なくとも開始直後よりもずっと多くの方が検索エンジン経由で来てくれますからね。